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今ではなくなっていますが、過去にゼロファーストという消費者金融がありました。
名前の通り丸井が1991年に消費者金融専業会社として設立したもので、今はエポスカードに吸収合併がされているのでなくなっています。
このゼロファースト、借りている方の多くは他でも借りているというイメージが強かったものです。
ゼロファーストの勢いがあった頃はグレーゾーン金利の真っただ中、総量規制もできる前だったので、何社からも借りている方が多かったのも事実です。
それでもゼロファーストで借りている方は、大体は他でも借りていたことが多かったのは、その営業に特徴があったためとも言えます。
ゼロファーストは丸井が設立した消費者金融会社であるため、丸井に設置のあるATMで借り入れや返済が行えました。
ATMなので大体は無人となっていますが、中には丸井かゼロファーストかどちらかは記憶が定かではありませんが、店員が配置されているATMコーナーがあったのです。
何台かのATMが並んでいるところにカードカウンターのようなものがあり、そこに店員がいるのです。
これ自体は別に変なことはありませんが、例えば丸井の赤いカードでショッピングやキャッシングを利用してATMで返済を行うとなると、その店員がパンフレットを持ってゼロファーストの話を持ち掛けてきます。
当時は丸井の赤いカードの金利も高く、毎月の返済もどうしても苦しくなってしまっていました。
そんな状況で「すぐにカードが作れますよ」的な話を持ち掛けられると、どうしても食いついてしまうのです。
しかもそれまで利用をしている丸井関連となれば安心感もあるもので、そこで申し込みをすれば丸井の赤いカードとゼロファーストで、同じ会社のところからの多重債務のできあがりです。
丸井の赤いカードやゼロファーストだけに限った話ではありませんが、どちらのカードにしても金利はとにかく高いものでした。
いわゆるグレーゾーン金利であり、ゼロファーストの当時の金利は実質年率27.0%と、今では考えられないような高さになっています。
現在のカードローンも金利が高いなどと言われますが、それでもグレーゾーン金利時代に比べると遥かにマシです。
今では大手消費者金融ならプロミスは上限が17.8%、アコムやアイフル、SMBCモビットは18.0%です。
それが当時のゼロファーストは27.0%、他の消費者金融では29.2%まで取るところもありました。
ちなみに、街金と呼ばれるような中小の消費者金融でさえ、今では上限ではどんなに高くても20.0%までです。
27.0%という高金利で返済が余裕を持って行えるはずもなく、しかもゼロファーストと丸井の赤いカード、さらには他でも借りているとなれば、返済が回らなくなるのも当然です。
その結果、消費者金融による借金が社会問題になり、グレーゾーン金利の撤廃、総量規制の施行、過払い金返還請求と消費者金融業界が大きく動くことになってしまうのでした。
そんな苦しい返済を何とかするために、無利息サービスを使った利息の軽減方法である大車輪と呼ばれる技も編み出されたりもしていた時代です。
ゼロファーストは2006年に事業を大幅に縮小すると発表してから、2014年にエポスカードに吸収合併されています。
その後、2015年9月末で新規申し込みの受付を停止し、店舗は段階的に全て閉鎖されました。
現在は吸収されたエポスATMか、またはセブン銀行ATMで返済ができるようになっており、ゼロファーストでの借り入れがあった方は返済専用のレアな契約と言えなくもありません。
こういったケースは決して珍しくはありません。
過去に存在したポケットバンクの三洋信販も当時のプロミスに吸収されていますし、消費者金融業界の再編が激しかった時代です。
そんな淘汰が進む中で残っているのが、今の大手消費者金融というわけなのです。
ちなみに、ゼロファーストの契約が残っていて返済専用となっている方は、当然ですが当時のままの金利で返済をするわけではありません。
グレーゾーン金利がなくなったのでゼロファーストの金利も変わっており、利用可能枠が100万円未満なら18.0%の実質年率に、100万円以上なら15.0%の実質年率が適用されています。
現在では申し込みも、契約がある方の追加での借り入れも利用ができないため、ゼロファーストで借りたいとなれば丸井の赤いカードにいくことになります。
ただ、それならわざわざ赤いカードを使う必要もなく、消費者金融や銀行のカードローンでも良いわけです。
丸井の赤いカードはローンカードではなく、あくまでクレジットカードです。
赤いカードが実際にどうかは別として、クレジットカードというものはキャッシングがメインというよりも、ショッピングで使うのがメインとなります。
お金を借りたくてカードを作るなら赤いカードではなく、借りる専用のカードローンを作ったほうが何かと便利だったりもするわけです。
どちらで借りても信用情報に記録されることに変わりはありませんし、丸井の赤いカードなら金利が安いってことも一切ありませんし、何より丸井の赤いカードが過去の強烈なイメージがあって個人的にはあまり…という感じがしてしまいます。
何にしても、借りるのであれば返済はしっかりと考え、多重債務にはならないようにしなければ自分自身が困ることになります。
過去のゼロファーストと赤いカードのようにいくつも借りてしまうと、グレーゾーン金利がなくなっているとは言っても、今でも返済が苦しくなることには違いはないのです。
「ご利用は計画的に」のフレーズ通り、カードローンやキャッシングは計画的に利用をするようにしてください。